職務上請求書と委任状とは

~行政書士が戸籍等を取得するために必要な手続き書類~

1. 職務上請求書とは

職務上請求書は、行政書士が正当な業務目的に基づいて、依頼人の戸籍や住民票等の公的書類を取得する際に用いる専用書類です。

特徴

  • 行政書士に認められた特権的な取得手段
  • 使用には、依頼を受けた「正当な理由(業務)」が必要
  • 書式は日本行政書士会連合会が統一しており、行政書士証票の携帯と記録簿の保存義務があります

使用例

  • 相続人調査に必要な出生から死亡までの戸籍一式
  • 建設業許可の添付資料となる住民票の写し

注意点

  • 個人の興味関心で取得することは厳禁
  • 正当な業務でない場合、処分・懲戒の対象になります

2. 委任状とは

委任状は、依頼者が行政書士に特定の手続きを「代理で行ってもらう」ために必要な文書です。

特徴

  • **依頼者本人の署名(または記名押印)**が原則必要
  • 委任内容は具体的に記載する(例:「戸籍謄本取得の件」など)

使用場面

  • 官公署に提出する申請書を代理作成・提出する場合
  • 職務上請求書が使えないケース(たとえば戸籍以外の一部書類取得)で、役所から委任状を求められることも

形式の一例

私は、下記の者を代理人と定め、次の手続きを委任します。

1. 手続き内容:〇〇の戸籍謄本取得に関する件
2. 委任者:氏名、住所、生年月日
3. 代理人:行政書士氏名、事務所名、登録番号

令和〇年〇月〇日
署名・押印

3. 職務上請求書と委任状の違いと使い分け

項目職務上請求書委任状
使用者行政書士のみ誰でも発行可能
取得できる書類戸籍・住民票など一部の役所指定書類
依頼者署名不要(行政書士が記載)必要
提出先市区町村役所市区町村・法務局など
利用条件業務としての正当性が必要依頼者の意思に基づく

4. 行政書士に依頼するメリット

  • 書類の取り寄せを全国対応で迅速に代行
  • 戸籍のつながりが複雑なケースも法的根拠に基づいて対応
  • 相続、許認可、契約等の実務全体を一括して依頼できる

お問い合わせ・ご依頼はお気軽に

当事務所では、戸籍の職務上請求・委任状を用いた住民票等の取得代行業務を承っております。
相続・許認可・在留資格申請など、専門知識を要する業務は、まずは一度ご相談ください。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です