契印とは?

~複数ページの書類に必要な大切な手続き~


1. はじめに

契約書や遺言書など、複数ページにわたる正式な書類を作成するときに欠かせないのが「契印(けいいん)」です。
契印は、書類の信頼性を高め、内容の改ざんを防ぐために押されるものです。


2. 契印とは?

契印とは、2枚以上にわたる書類のページとページの間に押す印鑑のことを指します。
これによって、「これらのページは一体のものですよ」ということを示し、不正にページを差し替えたり、追加したりすることを防ぎます。

【具体例】

  • 遺言書が3ページにわたる場合 → 1枚目と2枚目、2枚目と3枚目の間に契印を押します。

3. 契印が必要な理由

✅ 書類の改ざん防止
✅ 書類の真正性の確保(「このページも正式な一部です」と証明できる)
✅ トラブル防止(万一の争いを防ぐ)

とくに相続や契約など、後から内容に争いが起きる可能性がある場面では、契印の有無が非常に重要になります。


4. 契印の押し方

  • 複数のページを重ね、ページとページの境界線上にまたがるように押印します。
  • 使用する印鑑は、本文に押したものと同じものが原則です。
  • 左上や右下の角に押すことが多いですが、見やすい位置であれば場所に厳密な決まりはありません。

※契印は表裏に押すわけではありません。隣接するページ同士に押すだけで十分です。


5. 契印を押し忘れたらどうなる?

法律上、契印がないだけで書類自体が無効になるわけではありません。
しかし、後から「本当にすべて正しい内容だったのか?」と疑義を招くリスクがあります。
確実に契印を押しておくことが、トラブル防止の基本です。


6. まとめ ~契印は小さな安心の積み重ね~

契印は一見細かい作業に見えますが、
「きちんと作られた正式な書類です」という安心感を支える、大切なひと手間です。

当事務所では、
遺言書や契約書など、重要書類の作成時に正確な契印作業まで含めてサポートしています。
「これでいいのかな?」と不安に思ったときは、ぜひお気軽にご相談ください!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です