復任権とは?
~「代わりの人にお願いできる権利」~
「復任権(ふくにんけん)」とは、本人から頼まれた仕事を、さらに別の人にお願いすることができる権利です。
たとえば、遺言執行者や成年後見人、代理人などが、必要に応じて第三者に一部の仕事を任せるときに使われる考え方です。
どんなときに使われる?
復任権が使われる代表的なケースには以下のようなものがあります:
- 遺言執行者が、不動産の名義変更などを専門家に依頼するとき
- 成年後見人が、税務申告を税理士にお願いするとき
- 代理人が、登記を司法書士に任せるとき
つまり、本人から依頼された仕事の一部を、適切な専門家に委託する場面でよく使われます。
復任権の種類と違い
復任権には2つのパターンがあります。
| 種類 | 内容 |
|---|---|
| 自由復任 | 本人の許可がなくても、復任(再委任)が認められる場合。例:遺言執行者は原則として自由に専門家へ依頼できる。 |
| 制限復任 | 本人の許可が必要な場合。代理権の内容や契約書に基づき判断される。 |
復任する際の注意点
復任権を使うことは便利ですが、いくつかの注意点があります。
✅ 責任が残る
復任先の人がミスをした場合でも、最初に依頼された人(遺言執行者など)も責任を問われることがあります。
✅ 相手の能力が問われる
復任する相手が「適切な人物」でなければ、後からトラブルになることも。専門的な知識や経験があるかを事前に確認しましょう。
✅ 契約内容や遺言書の確認が必要
中には「復任禁止」とされている場合もあるため、文書の内容をしっかり確認することが大切です。
行政書士ができるサポート
- ✅ 遺言執行者の復任に関するアドバイス
- ✅ 成年後見人の職務に関するサポート
- ✅ 復任先の選定に関する相談対応
復任権は使い方を間違えると責任問題にもつながるため、専門家のアドバイスを受けることをおすすめします。
まとめ
- 復任権とは、「頼まれた仕事を他人にお願いする権利」
- 適切な場面で活用すれば業務がスムーズになる
- ただし、責任や契約内容には十分注意が必要
ご相談は当事務所へ
遺言執行や成年後見などの重要な場面で「誰かに任せても大丈夫かな?」とお悩みの方は、お気軽にご相談ください。行政書士が法的な視点からサポートいたします。


