認知症の家族に生命保険があるか確認したいときは?
~生命保険契約照会制度の利用方法~
認知症などで判断能力がなくなってしまったご家族に、「生命保険に入っていたかどうかを確認したい」と思ったことはありませんか?
そんなときに使えるのが、**生命保険契約照会制度(現存契約照会)**です。
今回は、その申請方法や必要書類をわかりやすくご紹介します。
■ 現存契約照会とは?
契約者本人が認知症などで判断能力を失っている場合、その家族や後見人が代わって照会できる制度です。
ただし、照会できるのは下記のように法的な代理権がある方に限られます。
■ 申請できる人
- 成年後見人(家庭裁判所で選任された法定代理人)
- 任意後見人(契約に基づく後見人)
- 家庭裁判所の許可を受けた親族 など
※ご家族だけでは申請できない場合があります。
■ 申請の流れ
- 後見制度の利用確認
→ 成年後見人がいる場合、申請可能です。 - 必要書類の準備
→ 後見人の証明書類や、被後見人との関係書類をそろえます。 - オンラインまたは郵送で申請
→ 書類を添えて照会を行います。照会料:3,000円(税込) - 保険契約の有無が通知される
→ 契約の有無と、該当する保険会社名が届きます。
■ 必要書類
書類 | 内容 |
---|---|
① 被保険者の本人確認書類 | マイナンバーカード・保険証など |
② 申請者(後見人)の本人確認書類 | 同上 |
③ 後見登記等に関する登記事項証明書 | 法務局で取得できます |
④ 家庭裁判所の許可書 | 任意後見などの場合に必要です |
⑤ 照会理由の説明書 | 申請理由や状況を記載します |
■ ご注意点
- 本人の財産調査のためには正当な理由が必要です。
- 判断能力が完全に失われる前に、任意後見契約や家族信託を活用しておくことも重要です。
■ まとめ
「親に保険があるかもしれないけど、もう自分で確認できない…」
そんなときは、行政書士や弁護士に相談し、制度をうまく活用することが重要です。
当事務所では、後見制度や申請書類の準備も含めてサポートしています。
お気軽にご相談ください。
