契印・割印・捨印の押し間違いに注意!
~もしミスしたらどうすればいい?実際のトラブル事例もご紹介~
1. はじめに
契印・割印・捨印は、正しく押すことが基本ですが、
慣れていないと押し間違いや押し忘れが起こることもあります。
ここでは、万が一ミスした場合の対応方法と、実際に起きたトラブル例をご紹介します。
2. 押し間違い・押し忘れた場合の対処法
2-1. 契印を押し忘れた場合
▶ 影響
- 書類の一体性が認められず、無効とされる可能性あり ▶ 対応方法
- 気づいた時点で速やかに押印
- もし既に提出済みなら、訂正文書の作成または再作成を検討
2-2. 割印を押し忘れた場合
▶ 影響
- 文書同士の関連性が証明できず、契約内容に誤解が生じる恐れ ▶ 対応方法
- 書類を再確認し、必要であれば双方立ち会いのもと改めて割印を押す
2-3. 捨印を押し忘れた場合
▶ 影響
- 軽微な訂正が発生したとき、当事者の同意を再度得る必要あり ▶ 対応方法
- 捨印がない場合は、訂正箇所ごとに正式な同意・押印を行う
✅ ポイント
押し忘れや間違いに気づいたら、早めに専門家に相談することが大切です!
3. 実際に起きたトラブル事例
【事例1】契印を忘れた遺言書が無効に
80代男性が作成した自筆証書遺言で、2ページにわたる内容だったにも関わらず、契印を押していませんでした。
結果として、裁判所で「一体性に欠ける」と判断され、遺言書自体が無効に。
家族間で大きな争いに発展してしまいました。
▶ 教訓
➡ 複数ページの文書には必ず契印が必要!
【事例2】割印がない契約書でトラブル
建物の賃貸契約で、本契約書と別紙(重要事項説明書)が用意されていましたが、割印を押していませんでした。
後に「別紙は契約の一部ではない」と主張され、条件に大きな食い違いが発生。
最終的に裁判となり、契約の解釈を巡って長期の争いとなりました。
▶ 教訓
➡ 重要な添付書類には必ず割印!
【事例3】捨印を悪用されたケース
中小企業の取引契約で、捨印を押していた余白に勝手に不利な修正を書き加えられたという事例も。
後に裁判となりましたが、捨印を押していたことで争いが不利になりました。
▶ 教訓
➡ 捨印は信頼できる相手とのみ、内容を十分確認したうえで押す!
4. まとめ ~押印は慎重に、そして確実に~
押印は一見小さな作業ですが、
その正確さが大きなトラブル防止につながります。
- 契印・割印・捨印の役割を理解して
- 必要な場面できちんと押す
- 不安があれば専門家に相談する
これが、安心できる書類作成のコツです!
行政書士事務所FLWでは、こうした押印や書類作成のサポートも丁寧に行っています。
お気軽にご相談ください!
