Case 09|施設入所を見据えて遺言で生活と財産を整理したケース
はじめに
高齢になり、体調や生活に不安を感じ始めると、
「自宅での生活を続けるか」「施設入所を検討するか」という選択に直面することがあります。
そのタイミングで遺言を作成することは、
これからの生活と、その先のことを整理する大切な機会になります。
医療に理解のある行政書士として、
通院や体調、生活環境の変化に配慮しながら、無理のない形での遺言作成をサポートしています。
想定事例|「これからの生活と、その先を安心して迎えるために」
事例:伊藤さん(82歳・女性/長野市在住)
伊藤さんは一人暮らし。
これまで自立した生活を続けてきましたが、最近は転倒や体調不良が増え、
ご家族とともに施設入所を検討するようになりました。
通院先では持病の管理を続けながら、
「無理をせず、安全に生活できる環境を整えましょう」と医師からも助言を受けています。
そんな中、伊藤さんはこう話されました。
「これからのことも、その先のことも、きちんとしておきたいの」
施設入所をきっかけに、財産や想いを整理する必要性を感じ、
公正証書遺言の作成を検討されました。
遺言で整理した内容
伊藤さんは、次の点を中心に整理しました。
- 自宅不動産の取り扱い(売却または相続)
- 預貯金の分配方法
- 施設入所後の生活費の考え方
- 子どもたちへの配慮(負担の偏りを防ぐ)
- 感謝の気持ちを伝える付言事項
特に、「施設費用と相続のバランス」を意識しながら、
現実的な内容に落とし込んでいきました。
ご家族との関係と安心感
当初、ご家族は「まだ遺言は早いのでは」と感じていました。
しかし、話し合いを重ねる中で、
「今のうちに決めておいてもらえると助かる」
という安心感に変わっていきました。
遺言を通じて、
- 将来のトラブルを防ぐ
- 家族間の認識を揃える
- 本人の意思を明確にする
といった効果が生まれました。
医療に理解のある行政書士として
医療現場の声に触れる中で、治療と生活の両立に悩む方々や、
ご家族を思う温かい気持ちに数多く出会ってきました。
高齢で施設入所を検討される方にとっては、
体調の変化だけでなく、環境の変化も大きな負担となります。
そのため、
- 通院日や体調に配慮した日程調整
- ご本人・ご家族双方への丁寧な説明
- 無理のないペースでの手続き進行
を大切にしながら、安心して準備を進めていただけるようサポートしています。
まとめ
施設入所という節目は、
これからの生活と、その先を見据える大切なタイミングです。
伊藤さんも手続きを終えたあと、
「これで安心して新しい生活を始められます」
と穏やかに話されていました。
遺言を作成することで、
「これからどう生きるか」と「その先に何を残すか」を整理することができます。
安心して次の生活に進むための準備として、
公正証書遺言は大きな支えとなります。
関連情報
- 施設入所と遺言作成のタイミング
- 不動産と施設費用の考え方
- 高齢者の遺言作成における注意点


