行政書士が取り扱う業務に関連する専門用語解説(遺言・相続以外)

行政書士は、暮らしやビジネスにかかわるさまざまな書類作成や手続きを代行する法律の専門職です。
ここでは、行政書士業務に関係する主要な専門用語をピックアップし、それぞれの意味を簡潔に解説します。


【許認可申請に関する用語】

  • 許認可(きょにんか)
     国や地方自治体などの行政機関が、一定の条件を満たす個人や法人に対して営業や行為を許すこと。例:建設業、飲食店営業、古物商など。
  • 事前相談
     正式な申請の前に、行政窓口で要件の確認をすること。提出書類の不備や誤りを防ぐために重要。
  • 要件確認
     申請にあたり、法令や条例で求められる条件をクリアしているかを調べること。条件に満たない場合は申請が受理されない。

【事業関連の手続き】

  • 法人設立手続き
     会社や法人(合同会社・一般社団法人など)を新しく立ち上げる際の登記や必要書類の作成支援業務。
  • 定款(ていかん)
     法人の基本的なルールを定めた文書。会社の目的、名称、所在地、事業内容などを記載する。
  • 建設業許可
     500万円以上の工事を受注する際に必要な許可。29業種あり、それぞれに要件が異なる。

【車や運輸に関する業務】

  • 車庫証明(自動車保管場所証明)
     自動車を登録・購入する際に「保管場所(駐車スペース)があること」を証明する書類。
  • 名義変更(移転登録)
     中古車などの所有者が変わる際に行う手続き。相続や譲渡でも必要。
  • 運送業許可(一般貨物自動車運送事業)
     トラックを使って運送事業を行う際に必要な国土交通省の許可。車両や人員、事務所の要件を満たす必要がある。

【外国人・在留関連業務】

  • 在留資格(ビザ)
     外国人が日本に在留するために必要な資格。就労、結婚、留学など目的により種類が異なる。
  • 申請取次(しんせいとりつぎ)
     行政書士が依頼者に代わって、入管への申請を行う制度。資格を持つ行政書士のみが可能。
  • 永住許可申請
     外国人が日本に無期限で住むための申請。長期の在留歴や素行の良好性などが求められる。

【動物や環境に関する業務】

  • 動物取扱業登録
     ペットショップやブリーダー、しつけ教室などを営業する際に必要な登録。動物の種類や施設の基準が定められている。
  • 産業廃棄物収集運搬業許可
     産業廃棄物(工場や建設現場などで出たゴミ)を運ぶための許可。安全管理や車両・施設の要件がある。

【農地・土地利用関係】

  • 農地転用
     農地を住宅や店舗などに用途変更する手続き。農地法による制限があり、原則として許可が必要。
  • 開発許可
     一定規模以上の土地開発を行う際に必要。都市計画法に基づいて市町村などが許可を出す。

【その他よく出る用語】

  • 風俗営業許可
     バー、スナック、パチンコ店などを営業する際に必要。営業時間や立地などに制限がある。
  • 契約書作成
     ビジネスや日常の取引において、トラブル防止のために取り交わす書面を行政書士が代筆・作成支援。
  • 内容証明郵便
     送った文書の内容や日付を郵便局が証明する制度。契約解除や督促などの意思表示に用いる。

【まとめ】

行政書士は「書類の専門家」として、個人の生活から企業活動までさまざまな場面をサポートします。
許可申請、法人設立、外国人支援、車や動物に関する手続きまで、取り扱い分野は多岐にわたります。
専門用語に触れることで、「こんなことも行政書士に相談できるんだ」と気づいていただけるきっかけになるかもしれません。

お困りごとがあれば、お気軽に当事務所までご相談ください。

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