遺言書作成の際の注意点 ~大切な想いを正しく伝えるために~
1. はじめに
遺言書は、あなたの大切な財産や想いを確実に伝えるための重要な手段です。
しかし、正しい手順を踏まないと「無効」になったり、「かえって争いを招く」こともあります。
今回は、遺言書作成時に特に気を付けたいポイントを解説します。
2. 注意すべきポイント一覧
(1)形式の不備に注意
遺言書は法律で厳格なルールが定められています。
例えば自筆証書遺言の場合、全文を自分で書く必要があり、日付・署名・押印も必須です。
形式に不備があると、せっかくの遺言が無効になってしまうおそれがあります。
(2)遺言能力の確認
遺言を作成する時点で、きちんと判断できる精神状態である必要があります。
高齢や病気で認知症の疑いがある場合、後で無効とされることもあるため、
できれば医師の診断書を添えるなどして、能力を証明しておくと安心です。
(3)遺留分に配慮する
たとえ遺言で指定しても、法定相続人には最低限の取り分(遺留分)が認められています。
一方的に排除すると、後から「遺留分侵害額請求」をされてトラブルになる可能性も。
遺留分を考慮したうえで内容を検討しましょう。
(4)内容はできるだけ具体的に
「財産を長男に」と書いただけでは、何を指すのかわからないことがあります。
土地、建物、預貯金など、財産を具体的に特定して書くことが大切です。
(5)定期的な見直しを忘れずに
人間関係や財産内容は年月とともに変わります。
古い遺言書を放置すると、実情に合わないトラブルを招くこともあります。
できれば数年ごとに内容を見直しましょう。
(6)専門家のサポートを活用する
法律や制度は複雑で、自己判断だけでは不安が残る場合も。
行政書士や弁護士、公証人などの専門家に相談しながら作成することで、
ミスやリスクを防ぎ、安心して遺言を残すことができます。
3. まとめ
遺言書は、正しい手順で作成してこそ、あなたの想いを確実に未来へ届けることができます。
形式、内容、配慮すべきポイントを押さえ、しっかりと準備しましょう。
「何から始めたらいいかわからない」という方も、まずはお気軽にご相談ください。
一緒に、あなたの大切な想いを形にしていきましょう。
