1. 万が一の事故に備えることも飼育者の責任です
特定動物は、人に危害を加えるおそれがある動物として法令で厳しく管理されています。
飼育者には、「事故を起こさない」ための備えだけでなく、起きてしまった際の対応責任も課されています。
事故対応が適切に行われなければ、
飼育者本人だけでなく周囲の住民、社会全体にも大きな影響を及ぼしかねません。
2. 事故の定義と典型例
「事故」とされるのは、次のような事態です:
- 動物が脱走した、またはそのおそれがある場合
- 飼育動物が人を咬む、引っかく、襲うなどして傷害を負わせた場合
- 許可施設の外で予期しない接触や暴走が発生した場合
こうした事態が発生した場合、ただちに所轄の自治体(動物愛護主管部局)に報告する義務があります。
3. 緊急時の初動対応のポイント
事故が発生した場合、まず最優先すべきは人命の安全確保と被害の拡大防止です。
✅ 1)人の避難と安全確保
- 被害者がいる場合は、すぐに救急要請
- 周囲にいる人を安全な場所へ誘導する
✅ 2)動物の制圧または確保
- 自身の安全を確保しつつ、飼育施設内へ戻す、檻で囲うなどの緊急対応を行う
- 確保が困難な場合は、警察・消防への通報も検討
✅ 3)行政への連絡
- 長野県(または市町村)の担当部署へ即時の連絡
- 状況を正確に伝え、必要に応じて現地対応の調整を行う
4. 行政への報告内容と書面提出
事故後は、状況の整理がつき次第、速やかに文書で報告を行います。
報告には、以下のような内容を含めるのが一般的です。
- 発生日時・場所・状況の詳細
- 被害者の有無とその対応状況
- 原因と考えられる要因
- 応急措置と今後の再発防止策
事故後の対応の誠実さは、許可の継続・取消の判断にも影響するため、冷静かつ的確な報告が重要です。
5. 事故を防ぐためにできること
- 施設点検の定期実施(施錠・囲い・鍵の保守など)
- 緊急時マニュアルの作成と共有
- 近隣との関係づくりや情報提供によるリスク低減
- 必要に応じて外部専門家の助言を得ることも有効です
まとめ
- 特定動物に関する事故が起きた場合、すぐに安全確保・行政連絡を行う義務があります
- 初動対応の適切さが、被害の拡大と行政判断を左右します
- 日頃の準備と再発防止策が、飼育者としての信頼を築きます
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特定動物の適正な飼育管理を目指す皆さまを、法務面から支えてまいります。


