費用がかかる
公正証書遺言の作成は、自筆証書遺言と比べて明確なコストが発生するのが特徴です。
安心と確実性を得るための制度ですが、手続きにかかる費用負担がネックと感じる方も少なくありません。
■ 公証役場での手数料が必要
公正証書遺言は、公証役場で公証人が作成する正式な文書です。
そのため、法律で定められた手数料が発生します。
手数料は、遺言の中で遺贈(財産を与える行為)する財産の評価額に応じて変動し、例えば以下のようになります(令和5年時点):
| 遺贈する財産の価額 | 手数料(目安) |
|---|---|
| 100万円以下 | 5,000円 |
| 500万円以下 | 11,000円 |
| 1,000万円以下 | 17,000円 |
| 3,000万円以下 | 23,000円 |
| 1億円以下 | 43,000円 |
※財産の総額に応じて合算されます。
■ 証人への謝礼が発生することも
証人を専門家(行政書士・司法書士など)に依頼する場合は、1人あたり5,000円~1万円程度の謝礼が必要です。
2人分で1万円~2万円程度を見込んでおくと良いでしょう。
■ 専門家への相談料も発生する場合がある
遺言の内容を法的に整えるため、行政書士などに依頼して原案を作成してもらうケースも多くあります。
その際は、3万円~10万円程度の報酬がかかることもありますが、専門家を通すことで安心・安全な内容になるメリットがあります。
■ 自筆証書遺言との比較
自筆証書遺言は、紙とペンさえあれば無料で作成可能です。
それに対して公正証書遺言は、内容に応じて合計で数万円以上になる場合があるため、「費用をかけても安全性を重視するか」が選択の分かれ目となります。
■ 将来の相続トラブルを防ぐ「安心料」として考える
費用がかかるのは事実ですが、その一方で:
- 遺言が無効になるリスクを避けられる
- 家族間のトラブル防止になる
- 残された人の手続きがスムーズになる
といった多くのメリットがあります。
**「数万円の支出で、将来の安心を買える」**という視点で考えれば、費用以上の価値があると感じられるかもしれません。

