がん治療の説明を受ける中で、「PFS(無増悪生存期間)」という言葉を聞いたことがあるかもしれません。
これは、がん治療の効果を測るための大切な指標の一つです。
ここでは、PFSについての疑問にQ&A形式でやさしくお答えします。
Q1:PFSって何ですか?
A:がんが進まずに安定していた期間のことです。
PFSとは「無増悪生存期間」といい、
がんが大きくなったり広がったりせずに安定していた時間を表す医学用語です。
例えば、「この治療ではPFSが6か月延びた」と言われたら、
がんが6か月間は進行せず、穏やかな状態で過ごせたという意味になります。
Q2:どうしてPFSが大事なの?
A:がんが進まない時間が長いほど、症状が安定し、安心して生活できるからです。
がんが進行すると、痛み・息苦しさ・食欲不振などが出やすくなります。
そのため、「がんが進まない期間が長い」ということは、症状も落ち着き、生活の質(QOL)が保たれやすいと考えられています。
Q3:PFSが長いと、長生きできるってこと?
A:必ずしもそうとは限りません。
PFSは「がんが進行しなかった期間」を表す指標であって、
「命がどれだけ延びたか(全生存期間=OS)」とは別のものです。
治療によってがんの進行を抑えても、その後の経過によっては必ずしも生存期間が延びるとは限りません。
Q4:OS(全生存期間)とは何が違うの?
A:OSは“命の長さ”、PFSは“穏やかに過ごせた時間の長さ”です。
- OS(全生存期間):治療開始から亡くなるまでの期間
- PFS(無増悪生存期間):治療開始からがんが進行または死亡するまでの期間
たとえば、同じ1年間の治療でも、PFSが長いと「その1年の中で安心して過ごせた時間が長かった」と言えます。
Q5:PFSが長くても、がんが消えたわけではないんですか?
A:はい。がんが「進行していない」状態を指します。
がんが完全になくなったわけではなく、大きさが変わらずにとどまっている状態や、少し小さくなった状態も含まれます。
この「進んでいない状態」がどれだけ続いたかを測るのがPFSです。
Q6:PFSが長ければ、その治療は「良い治療」と言えるんですか?
A:PFSが長いことは一つの大切な指標ですが、すべてではありません。
PFSが長い=がんの進行をうまく抑えた証拠ですが、
副作用が強い、生活の質が下がる、といった問題があれば「良い治療」とは言い切れません。
そのため、医師はPFSに加え、患者さんの状態や希望を総合的に考えて治療を選びます。
最後に
PFSという言葉は少し難しく聞こえるかもしれませんが、
「治療でがんの進行がどれだけ止められたか」を知る大切な目安です。
医師と相談する際、「PFSはどうだったんですか?」と質問することも、
ご自身の治療をよく理解する一歩になるかもしれません。

