想定ケース|「まだ元気」は“今が最適”とは限らない

認知症が進行する前に、家族のためにできること


◆ 想定ケース

須坂市在住のHさん(74歳・女性)は、ご主人を早くに亡くし、現在は一人暮らし。
近隣に住む長男がこまめに訪ねてくれますが、長女は関東在住で、法事や帰省も数年に一度の頻度です。

最近Hさんは、買い物のメモを忘れたり、薬の飲み忘れが増えたりしてきました。
長男のすすめで受診した結果、「軽度認知障害(MCI)」と診断されました。


◆ 背景と問題点

このまま認知症が進行すると、遺言書を作成するために必要な**「意思能力(判断力)」が失われる可能性**があります。

仮に、

  • 長男がほとんどの介護・支援をしていても、
  • 相続手続き上、子ども2人は対等な相続人です。

→「長男に多めに渡したい」と考えていても、
遺言がなければ**法定相続通り(1/2ずつ)**となり、
不公平感や家族間トラブルにつながる可能性も。


◆ 遺言書でできる対応

  • 長男に、預貯金や生活の基盤となる不動産を相続させる
  • 長女へは、気持ちとともに一部を遺贈し、メッセージを添える
  • 判断能力があるうちに公正証書遺言として作成

このような遺言で、家族への感謝と気配りを形に残すことができます。


◆ 医療と法務の視点から

認知症は、初期段階であれば遺言作成は可能です。
しかし進行とともに**「法的に有効と認められない」ケースも増えてしまう**ため、
診断が出た段階で早めの行動が重要です。

当職では、医療機関と連携し、
「このタイミングで作成できるかどうか」を専門的に判断しながらご支援します。


◆ まとめ

✅ 「元気なうち」がいつまでか、誰にもわからない
✅ 認知症リスクがある場合は、“判断力がある今”がベストタイミング
✅ 医療との連携に理解ある専門家がいれば安心して進められます

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