【医療と法務|脳卒中 第3回】

【想定事例】「倒れても、備えがあったから大丈夫だった」

~任意後見契約が支えた“あの時”~


須坂市のSさん(74歳・女性)は、長年ひとり暮らしを続けていました。
「娘は東京で仕事が忙しくて、万が一のときに迷惑をかけたくない」と、
元気なうちに任意後見契約を結んでおくことを決意。

当事務所に相談し、公正証書による任意後見契約を整えたのは、Sさんが70歳のときでした。


❖ 4年後、Sさんに“その時”が訪れる

ある朝、自宅で倒れているところを通所介護の職員が発見。
脳梗塞による半身麻痺と軽度の失語症が残り、
入院中の説明や手続きに本人が関与できない状況となってしまいました。


❖ 任意後見契約が発効された

事前に結ばれていた契約に基づき、当事務所が家庭裁判所に任意後見監督人の選任申立てを行い、
1か月後に正式に任意後見が開始
すぐに以下のような対応が取られました:

  • 医療費や入院費の支払い手続き
  • 自宅の水道光熱費の継続手続き
  • 病院からの連絡調整・転院先施設の契約
  • 本人の意思に沿った財産管理(定期預金の一部解約)

❖ ご家族の声

「まさか本当に倒れる日が来るとは思っていなかったけれど、
契約しておいてくれて本当に助かりました。
母の希望がちゃんと実現されたと思います」


❖ 「将来の判断力低下」に備える方法

Sさんは、次の3つを元気なうちに整えていたことで、
いざという時に安心して支援を受けられました。

✅ 任意後見契約

→ 判断能力が落ちた時点で発効、信頼できる支援者をあらかじめ指名

✅ 財産管理委任契約

→ 任意後見発効前でも一部の生活支援が可能

✅ 見守り契約

→ 連絡が取れない状況でも、異変に気づいて支援へつなげられる


❖ 「任意後見」は“元気なうち”しか結べません

判断力が落ちてからでは、任意後見契約は締結できません。
脳卒中・認知症・事故など、突然の意思喪失に備えるためには、早めの準備が何よりの安心です。


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