― 保管場所不明で遺言が発見されなかった悲劇
【想定事例】
Qさん(83歳)は、数年前に公正証書遺言を作成しました。
遺言の内容は、長男Rさんに全財産を相続させるというもの。
しかし、Qさんが亡くなった後、遺言の写しも原本も見つからず、
相続人たちは遺言の有無がわからないまま手続きを進めました。
■ 遺言書の保管はどうすべきか?
- 公正証書遺言は、公証役場で原本が保管されます。
しかし、遺言者や家族が保管証明や写しを持っていないと、
相続人が内容を把握するまでに時間がかかることがあります。 - 自筆証書遺言の場合、本人が保管し、家族に場所を伝える必要があります。
保管場所がわからなければ、遺言が発見されず無効扱いになる恐れも。
■ 発見されないリスクの具体例
- 遺言書が紛失されている
- 遺言書の存在を誰も知らない
- 保管場所が分かりづらい、複数の場所に分散保管されている
■ 対応の工夫①:公正証書遺言の利用
- 公正証書遺言は公証役場で保管され、家庭裁判所の検認が不要で迅速に手続き可能。
- 遺言者は「保管証明書」を受け取り、相続人にも写しを伝えておくことが望ましい。
■ 対応の工夫②:自筆証書遺言の保管場所を明確に伝える
- 自宅の金庫や行政書士・司法書士などの専門家に預ける方法もある。
- 家族や信頼できる人に、保管場所を知らせておく。
■ 結びに
遺言書は内容以上に、「確実に見つけてもらうこと」が大切です。
保管場所を家族が知らなければ、せっかくの遺言も意味を成しません。
遺言の作成と同時に、保管方法や場所の共有を必ず検討しましょう。

