事例概要
長野市在住のAさん(74歳)とBさん(70歳)夫婦。
結婚して40年になりますが、子どもはいません。
Aさん名義の自宅に2人で暮らしており、預貯金はおよそ2,000万円。
近年、Aさんの健康状態に不安が出てきたことから、
「もし自分に何かあったら、妻が安心して暮らせるようにしておきたい」と相談に来られました。
相談時の課題
- 子どもがいない場合、配偶者と被相続人の兄弟姉妹が相続人になる
- 兄弟姉妹にも法定相続分があるため、遺産分割協議が必要になる可能性
- 自宅が共有や売却の対象になると、残されたBさんが住み続けられなくなるおそれ
行った対策
- 公正証書遺言を作成し、すべての財産をBさんに相続させる旨を明記
- 遺言執行者として第三者専門家を指定し、
手続きをスムーズに進められる体制を確保 - 「付言事項」として、
兄弟姉妹への感謝の言葉や、Bさんの生活を見守ってほしい旨を記載
結果
- 相続開始後、兄弟姉妹との協議を行う必要がなくなり、
Bさんが安心して自宅に住み続けられるように - 遺言書の存在と内容が明確だったため、
相続手続きも短期間で完了 - 「夫の思いやりが形として残った」とBさんが安心された
解説:子のいない夫婦における遺言の重要性
- 子どもがいない場合、兄弟姉妹にまで相続権が及ぶ点を見落としがち
- 遺言がないと、配偶者が自宅を自由に処分できないケースもある
- 公正証書遺言で「全財産を配偶者に相続させる」と明記しておくことで、
配偶者の生活基盤を確実に守ることができる
ポイント
- 子のいない夫婦は、兄弟姉妹への相続発生を防ぐために遺言が必須
- 公正証書遺言なら、形式・保管・証明のすべてが確実
- 「付言事項」で、遺された家族への感謝や思いも伝えられる
