― あなたに合った治療を考えるために ―
膀胱がんの治療は、病期や悪性度、年齢や体力によってさまざまです。
「どの治療が一番いいのか」と悩む方も多いですが、治療法にはそれぞれ目的や特徴があります。
ここでは、膀胱がんでよく行われる治療の種類を、患者さん向けにわかりやすくまとめました。
1. 内視鏡手術(TURBT)
**TURBT(経尿道的膀胱腫瘍切除術)**は、膀胱がんの基本的な手術です。
- 尿道から内視鏡を入れ、がんを切除
- 表在性膀胱がんの初期治療として行われることが多い
- 入院期間は比較的短く、日常生活への影響も少なめ
ポイント
- がんを切除した後も再発の可能性があるため、膀胱鏡による経過観察が必要
- 再発や筋肉層浸潤がある場合は、追加の治療が検討されます
2. 膀胱内注入療法
切除後に再発を防ぐために行われる治療です。
- BCG療法:免疫を利用してがん細胞を攻撃
- 抗がん剤注入:膀胱内に薬を注入してがんの再発を抑制
ポイント
- 膀胱に薬を入れるだけで、体全体への副作用は少なめ
- 注入中に軽い発熱や膀胱炎のような症状が出ることがあります
3. 膀胱摘除術(膀胱全摘)
筋肉層までがんが浸潤している場合や再発が繰り返す場合に行われます。
- 膀胱を全て取り除く手術
- 尿路を作り直す(新しい膀胱を作るか、尿を体外に出す管を作る)
ポイント
- 大きな手術で入院期間も長め
- 生活スタイルに変化が生じるため、手術前に十分な説明と準備が必要
4. 化学療法(抗がん剤治療)
がんが広がっている場合や手術後の再発予防に用いられます。
- 薬でがん細胞の増殖を抑える
- 点滴で行うことが多く、数週間ごとのサイクルで実施
ポイント
- 吐き気、脱毛、倦怠感など副作用が出る場合がある
- 副作用の対策は主治医と相談しながら行います
5. 放射線治療
膀胱を温存したい場合や手術が難しい場合に行われます。
- がんの部分に放射線を照射してがん細胞を破壊
- 通院での治療が可能なこともあります
ポイント
- 膀胱や周囲の臓器に軽い炎症や排尿障害が出ることがあります
- 手術と組み合わせる場合もあります
6. 免疫療法・新しい治療法
近年では、免疫チェックポイント阻害剤などの新しい薬が利用されることがあります。
- がんに対する体の免疫反応を活性化して攻撃
- 再発・転移の膀胱がんで用いられるケースが増えています
7. 治療を選ぶときの考え方
- 治療には効果と副作用のバランスがあります
- 生活の質(QOL)を保ちながら、がんの再発や進行を防ぐことが目的
- 主治医と十分に相談して、自分に合った治療法を選ぶことが大切です
8. 補足
本記事は、膀胱がんの治療法に関する一般的な情報です。
実際の治療内容や組み合わせ、期間、副作用は患者さんごとに異なります。
必ず主治医に相談し、納得のうえで治療を進めてください。
