【想定事例】再婚家庭での相続トラブルを防ぐ遺言

~前婚の子・現在の配偶者、双方が納得するための準備~


事例概要

長野市にお住まいのEさん(60代男性)は、10年前に再婚。
現在の妻Fさんと二人で暮らしていますが、前妻との間に成人した子が2人います。

前婚の子とは普段の交流はあまりないものの、関係は悪くありません。
一方で、現在の妻とは長年支え合って生活しており、
「自分が亡くなった後、妻が困らないようにしたい」と考えていました。

しかし、相続の仕組みを調べるうちに、
「妻と前婚の子が遺産分けの話し合いをする」 ことに大きな不安を感じ、
公正証書遺言の作成を検討されました。


相談時の課題

  • 前婚の子にも相続権があるため、何もしないと
     → 妻と前婚の子が「遺産分割協議」を行う必要がある
  • 家族同士の距離感があり、話し合いが負担になる可能性
  • 自宅はEさんの名義で、妻Fさんが今後も住み続けたい
  • 預貯金は限られており、全員が納得する配分が難しい

行った対策

  • 公正証書遺言で「自宅を妻に相続させる」ことを明記
  • その代わり、可能な範囲で預貯金を前婚の子2人に分ける形でバランスを調整
  • 付言事項に、
     ・前婚の子への感謝
     ・現在の妻を守りたい思い
     ・家族間の争いを避けたいという願い
     を丁寧に記した
  • 証人立会いのもと、公証役場で正式に作成

結果

  • 遺言内容が明確となり、妻が住む家を確保できた
  • 前婚の子も「父の意思が書面で示されていたので納得しやすかった」と良好な関係を維持
  • 遺産分割協議をせずに手続きが進んだため、妻の心理的負担が大きく軽減
  • 家族が揉めることなく、穏やかな相続を実現できた

解説:再婚家庭の遺言の重要ポイント

  • 再婚家庭では「配偶者 vs 前婚の子」の構図が生まれやすい
  • 何もしないと、話し合いが長引き、関係性に傷がつくリスクが高い
  • 公正証書遺言で事前に意思を明確にすることで、
     → 配偶者の生活を守り
     → 前婚の子への配慮も制度的に実現できる
  • 付言事項があると、気持ちの面でも納得を得られやすい

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