~抗がん剤の「生存率の違い」を見える化するグラフ~
病院やニュースで「この薬は生存期間を○ヶ月延ばしました」という話を聞いたことはありませんか?
その「生存期間」をわかりやすく表したグラフが、**カプランマイヤー曲線(Kaplan-Meier曲線)**です。
◆ どんなグラフなの?
これは、「時間の経過にともなって、何%の人が生きているか(または再発していないか)」を表すグラフです。
グラフの特徴:
- 横軸(X軸):時間(月・日など)
- 縦軸(Y軸):生存している人の割合(%)
例えば、治療開始から時間がたつにつれ、生きている人の割合がだんだん減っていきます。その推移を線グラフで描くのがカプランマイヤー曲線です。
◆ 何のために使うの?
抗がん剤などの新しい治療の効果を、従来の治療と比べるために使います。
例:
- A群(新しい抗がん剤を使ったグループ)
- B群(従来の治療を受けたグループ)
この2つのグループのカプランマイヤー曲線を比べて、「どちらの生存率が高いか?」「どのくらい効果が続くか?」を評価します。
◆ よく出てくる専門用語
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| 全生存期間(OS) | すべての患者が死亡するまでの期間。長いほど良い。 |
| 無増悪生存期間(PFS) | がんが進行せずに安定している期間。治療の「効き目」をみる指標。 |
| 中央値(メディアン) | 全体のちょうど半分の人が生きていた期間(たとえば「中央値OSが12ヶ月」なら、半分の人が12ヶ月以上生存したということ)。 |
◆ カプランマイヤー曲線で何がわかるの?
- 抗がん剤の「治療効果」がどれくらいか
- 効果がいつまで続くのか(時間軸)
- 副作用で途中離脱が多いかどうか(脱落が多いと急に線が下がる)
このように、単に「治る・治らない」ではなく、「どのくらい長く良い状態が保てるか」を可視化するためのツールなんです。
◆ 一般の方が知っておきたいポイント
- 「カプランマイヤー曲線」は抗がん剤の効果を科学的に示す重要なグラフです。
- どんな治療にも個人差はありますが、全体としてどの治療法が有利かを比較するのに役立ちます。
- 生存率や中央値だけでなく、グラフの傾き(効果の持続性)もポイントです。
◆ まとめ
カプランマイヤー曲線は、がん治療において「どの治療がどれだけ患者さんの命を延ばしているか」「どれだけ再発を防げているか」を示す大切なグラフです。
医師が治療法を選ぶときの根拠となるデータであり、患者さんにとっても**「納得できる治療選択」をする手助け**になります。

