【想定事例】「介護してきたのに…」

――親と同居していた子が遺産をまったくもらえない?


事例概要

長野市に住むDさん(80代女性)は、晩年を次女Eさんと二人三脚で過ごしてきました。
Eさんは仕事を辞めてまで母Dさんの介護に専念し、10年近く生活を支えてきました。
他県に住む長男と長女は、年に数回連絡を取る程度。
Dさんは「介護してくれたEに多くを遺したい」と口にしていたものの、遺言は残していませんでした。


相続発生後に起きたこと

Dさんの死後、法定相続人である3人の子どもが遺産分割協議を行うことになりました。
Eさんは「自分の介護負担に配慮して、自宅は譲ってほしい」と希望しますが、
他の兄妹は「法定通り、3等分にしよう」と主張。感情的な対立が生まれ、話し合いは難航しました。


公正証書遺言があれば

もしDさんが公正証書遺言を作成していれば…

  • 自宅をEさんに相続させる旨を明確に記載
  • 他の兄妹に対しても、配慮の意を込めた付言事項を記載
  • 家庭裁判所の調停などを避けて、円満な相続が可能

解説

介護していた子どもに「何とか報いたい」と考える親は多いものの、
それを言葉だけにとどめてしまうと、実際の相続時に不公平感や争いが生まれる可能性があります。

法定相続制度は平等に財産を分けるルールですが、
家族の事情や貢献を反映させるには、公正証書遺言が非常に有効な手段です。

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