がん治療と向き合う中で「安心」を得た60代女性の選択
◆ 想定ケース
長野市在住のSさん(66歳・女性)は、独身・子なしの一人暮らし。
3年前に早期乳がんと診断され、手術とホルモン療法を受けながら、
現在も経過観察中の身です。
病気をきっかけに、「このまま何も準備しないまま、
万が一の時に迷惑をかけるのでは…」という不安が生まれました。
Sさんには、20年来の友人で日常的に支えてくれるAさんがいます。
「できれば財産の一部をAさんに渡し、感謝を伝えたい」と思っていたものの、
何から始めればいいかわからず、当職にご相談がありました。
◆ 公正証書遺言でできたこと
当職との面談とヒアリングを通じて、以下のような内容を整理し、
公正証書遺言として作成しました。
- 預貯金のうち生活残高を除いた一部をAさんへ遺贈
- 残余の財産は兄妹に法定相続分で相続
- 愛犬の飼育や供養に関する希望を付言事項に明記
- 信頼できる第三者を遺言執行者に指定
✍公証役場への出張ではなく、事前準備を万全にして当日作成。
スムーズに署名・押印まで完了しました。
◆ 作成後のご本人の声(要約)
「がんになった時は『もう人生おしまい』と思いましたが、
遺言書を作ったことで、“自分がどう生きてきたか”を振り返れた気がします。
気持ちがすっきりして、治療への向き合い方も変わりました。」
◆ 医療と法務の視点から
がんなどの慢性疾患を持つ方は、
「今は元気でも、数ヶ月先に判断力が落ちてしまう」こともあります。
**“元気な今だからこそ作れる”**という視点を持ち、
治療と人生の「両方を大切にする選択」として、
公正証書遺言は非常に意味のある手続きです。
◆ まとめ
✅ 信頼できる人への想いを“形”にする手段として遺言は有効
✅ がんや慢性疾患の治療中でも、適切な支援があれば作成可能
✅ 「いつか」ではなく、「今」が最適なタイミングであることも多い

