【想定事例】見守ってくれた次男に託す、老後の感謝の気持ち


事例概要

Kさん(82歳・女性)は、数年前に夫を亡くしてから、ひとり暮らしをしていました。
3人の子どもたちは独立していますが、その中で次男のTさん(55歳)が、頻繁に訪問し、買い物・病院送迎・身の回りの世話など、生活全般を見守ってきました。

Kさんは「将来、家のことで子どもたちが揉めるようなことは避けたいし、何よりTには特別な感謝を伝えたい」と、公正証書遺言の作成を決意しました。


Kさんの遺言内容

  • 持ち家を含む不動産はTさんに単独で相続させることに
  • 預貯金は3人で均等に相続
  • 遺言には「私の安心な老後を支えてくれたのはTだけ。財産を渡すことが唯一の恩返しです」と付言

遺言がもたらした結果

  • 明確な遺言内容により、Tさんが家を相続することに兄姉も同意
  • 家庭裁判所の検認が不要な公正証書遺言だったため、手続きもスムーズ
  • 他の兄姉も「母の思いが分かった」と理解を示し、円満な相続が実現

解説:高齢の親を支えた子に、思いを「カタチ」にして伝える

  • 老後支援を担った子どもに特別な感謝を示す方法として、遺言による具体的な財産配分は有効
  • 特に不動産の扱いは、共有にするとトラブルになりやすいため、単独相続にする選択が功を奏した
  • 付言事項が感情的な橋渡しとしても機能し、他の相続人の納得を促した

ポイント

  • 不動産は共有より単独相続が原則として望ましい
  • 公正証書遺言なら、家庭裁判所の検認を省略でき、すぐに手続きに入れる
  • 気持ちは「付言」で伝える――法律と心情の両方に配慮することがトラブル防止に

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