事例概要
Sさん(78歳・男性)は、独身で身寄りのない生活をしていました。近所に住む女性Mさん(40代)が、10年以上にわたり、通院の付き添いや日常の買い物、困りごとの相談に乗るなど、親身に支えてきました。
Sさんは「もし自分に何かあったら、この人にお礼がしたい」と思い、公正証書遺言でMさんに財産の一部を遺贈することを決めました。
Sさんの遺言内容
- 預貯金のうち500万円をMさんに遺贈
- 残りは、遠縁にあたる法定相続人2名へ
- 遺言には「長年の助けをありがたく思っています。どうかこの気持ちを受け取ってください」と付言
遺言がもたらした結果
- Mさんは法定相続人ではなかったため、遺言がなければ何も受け取れなかった
- 明確な意思が記載されていたことで、相続人からの異議もなくスムーズに実現
- Mさんは「お別れの言葉をもらえたようで、感無量」と語った
解説:「遺贈」で感謝をカタチにできる
- 相続人でない人にも、財産を渡したいなら遺言が必要
- 書面に残すことで、感情的な誤解や摩擦を防ぐことができる
- 特に公正証書遺言なら、証明力が高く実行も円滑
ポイント
- 世話になった人への感謝は、「遺贈」で伝えることが可能
- 生前に贈与できなかった思いを、確実に遺す手段
- 遺贈の相手には、事前に伝えておくとより安心

