共同経営や法人名義で営業する場合の注意点

古物営業の実務

名義貸しの禁止と法人運営における古物商の留意点


はじめに

フリマアプリやリサイクルビジネスの盛り上がりとともに、複数人での共同経営や、会社組織として古物営業を行うケースが増えています。
しかし、個人と法人では古物商許可の制度が異なり、注意すべき点も多いのが実情です。

本記事では、共同で古物商を始めたい方、法人名義での営業を検討している方に向けて、実務上の留意点を解説します。


1.古物営業における「名義貸し」は違法行為

✅ 名義貸しとは

許可を持っている人の名前を使って、実際には他人が営業すること
例えば、「友人のAさんの許可証を借りて自分が営業する」といったケースです。

❌ 違法理由

  • 古物営業法では、実際に営業する本人・法人が許可を取得する必要があります。
  • 名義貸しは罰則の対象(6か月以下の懲役または30万円以下の罰金)。

2.共同経営する場合の選択肢

方法①:法人を設立して営業

  • 複数人で出資し法人(株式会社・合同会社など)を設立
  • 法人名義で古物商許可を取得
  • 営業所や代表者、役員を明記して申請

方法②:代表者を定めて個人名義で営業

  • 個人の名義で許可を取り、その人が営業の責任者になる
  • 他の人は従業員(使用人)として働く形に

※ただし、利益分配などの内部契約はしっかり書面に残すことが重要です。


3.法人名義で申請する際の注意点

✅ 申請書に必要な情報

  • 代表取締役(法人の代表者)の情報
  • 役員全員の住民票・身分証・略歴書
  • 営業所・保管場所の情報
  • 定款・登記事項証明書(法人証明)

✅ 実務上の注意点

  • 役員に欠格事由があると許可が下りない(例:犯罪歴、成年被後見人など)
  • 複数人が実務に関与する場合は、使用人の届出が必要

4.実際のよくあるトラブル

  • 「知人の会社名義で営業していたら、実態は個人営業だったと判断され、行政処分」
  • 「役員変更を忘れて、届出義務違反に」
  • 「共同出資したが、誰の名義で許可を取るかでもめた」

5.まとめ:誰が責任を持つかが明確であること

古物商は、誰が営業責任を負うかを明確にすることが法律上求められています。
共同での営業や法人化を検討している場合は、

  • 名義を誰にするか
  • 使用人としての届出が必要か
  • 利益や責任の配分をどうするか
    といった点をしっかり整理しておくことが、トラブルを避ける第一歩です。

法人設立から古物商許可の取得まで、一貫して支援できる行政書士へのご相談もご検討ください。

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