Case 05|「農地を売却して宅地化する場合」の手続きと注意点
■ 想定事例
上田市のEさん(65歳)は、親から相続した畑を売却し、宅地として利用してもらいたいと考えました。
購入希望者は「住宅を建てたい」という目的で購入を希望しています。
しかし、農地を売るだけで宅地にできると思っていたEさん。
市役所に相談すると「農地を他人が宅地として使う場合は、農地法第5条の許可が必要です」と言われました。
■ 売却と農地転用の関係
農地を宅地として売却する場合、
- **所有者(売る側)と購入者(使う側)**双方が申請主体になる
- 農地法第5条(譲渡による転用)許可が必要
農地を単に売るだけなら農地法の許可は不要ですが、
「売った相手が宅地として利用する」場合は転用扱いになるため、許可が必要です。
■ 手続きの流れ
- 現地調査・区域区分の確認
- 農振地域、市街化区域、調整区域などの確認
- 購入者の利用目的確認
- 宅地造成・建築計画が明確であるか
- 売却契約書・計画書作成
- 契約内容や宅地利用の条件を整理
- 農業委員会への申請
- 所有者・購入者双方で申請
- 審査・許可取得後の所有権移転・宅地造成
■ 注意点
- 農振除外の必要性
農業振興地域内の農地は、まず農振除外申請が必要です。
許可が下りるまで半年〜1年かかる場合があります。 - 契約時の条件明示
「宅地として使用する目的」を契約書に明記しておくと、許可申請がスムーズです。 - 無許可転用のリスク
許可前に造成や建築を始めると、所有者・購入者ともに原状回復命令や罰則の対象になります。
■ 行政書士に依頼するメリット
- 売却契約内容と農地転用手続きを連動
- 農業委員会や県との事前協議を調整
- 申請書類・図面・添付書類の作成を代行
特に初めての売却転用では、
「何を誰が用意すればよいか」「どのタイミングで許可を取るか」が分かりにくいため、
行政書士が計画段階から関与することでスムーズに進められます。
■ 長野県での留意点
- 市街化調整区域では、宅地化に慎重な審査が行われます
- 農振地域の場合は、除外→転用許可の二段階手続きが必要
- 許可取得までに数か月〜1年程度かかることもある
✅ 許可取得のスケジュールを考慮して、契約や引渡しの計画を立てることが重要です。
■ 行政書士からのひとこと
農地を売却して宅地化する場合は、
「土地の権利移転」と「転用許可」をセットで考える必要があります。許可手続きや図面作成を専門家と一緒に進めることで、
トラブルや手戻りを防ぎ、安全に土地活用を進めることができます。
■ ご相談の流れ(例)
- 現地確認・法的区分の調査(無料)
- 売却計画・宅地利用計画の整理
- 売却契約書作成・転用許可申請書作成
- 農業委員会・県への提出
- 許可取得後、所有権移転・宅地造成開始
■ まとめ
- 売却して他人が宅地利用する場合は第5条許可が必要
- 農振地域では除外手続きが必要な場合がある
- 無許可で転用すると罰則の対象になる
✅ 農地転用ナビ長野では、売却・宅地化のケースも含め、
申請から許可取得まで地域特性に合わせたサポートを提供しています。