Case 10|「相続した農地を複数の利用者に分割して活用したい場合」の手続きと注意点
■ 想定事例
長野市のJさん(70代)は、相続で取得した農地を複数の親族や地元事業者に貸したいと考えています。
- 一部は親族が自宅を建てる
- 一部は地元企業が駐車場として利用
- 残りは遊休地として管理
Jさんは「分割すれば簡単に貸せるだろう」と思っていましたが、
市役所で「分割して転用する場合も許可が必要」と説明されました。
■ 複数利用者への分割転用の基本ルール
農地を複数の利用者に貸す場合、それぞれの用途に応じて個別に許可申請する必要があります。
- 自己利用(住宅・畑など) → 第4条許可
- 他人に貸す場合(駐車場・資材置場など) → 第5条許可
- 面積ごとに区画図を作成して申請
土地全体での活用計画をまとめ、用途・利用者・面積を明確に示すことが重要です。
■ 許可取得の流れ
- 現地確認・法的区分の調査
- 市街化区域、調整区域、農振地域の確認
- 分割利用計画の作成
- 各利用者ごとの用途・面積・出入口・排水計画を明示
- 区画図・申請書作成
- 用途・利用者ごとに整理した図面と書類を準備
- 農業委員会・県への提出
- 複数利用者分の申請をまとめて提出
- 審査・許可取得後、利用開始
■ 注意点
- 用途・利用者ごとの条件を明確化
→ 曖昧な区分は却下や修正要求の原因になります。 - 境界・出入口・排水の調整
→ 利用者間で土地管理ルールを決め、申請書に反映する必要があります。 - 農振地域では除外手続きが必要
→ 複数利用者に分割する場合でも、除外→転用許可の順序は必須です。 - 原状回復義務
→ 他人が利用する場合、転用後の原状回復計画も申請書に記載します。
■ 行政書士に依頼するメリット
- 複数利用者の計画を整理し、区画図・申請書類を整合
- 農業委員会との事前協議・条件調整を代行
- 分割利用後の管理・原状回復計画を含めた総合的サポート
複数利用者への分割転用は手続きが複雑になりやすく、
専門家と一緒に計画を進めることで、スムーズかつ安全に許可を取得できます。
■ 長野県での留意点
- 市街化調整区域や農振地域では、複数区画でもそれぞれ条件審査が行われます
- 分割計画を先に整理して、農業委員会・県と事前協議すると許可取得がスムーズ
- 許可取得まで数か月~1年かかる場合があるため、スケジュール管理が重要
■ 行政書士からのひとこと
相続した農地を複数利用者に分けて活用する場合、
「誰が、何に、どの面積を使うか」を明確に整理することが成功のポイントです。
許可手続きや条件調整を専門家と一緒に進めることで、トラブルなく活用できます。
■ ご相談の流れ(例)
- 現地確認・区域の調査(無料)
- 利用者・用途ごとの転用計画作成
- 区画図・申請書類作成
- 農業委員会・県との事前協議
- 許可取得後、各利用者で転用開始
■ まとめ
- 複数利用者に分割して農地を活用する場合、用途・利用者ごとの許可申請が必要
- 境界線・排水・原状回復計画・農振除外手続きがポイント
- 専門家と計画段階から整理することで、安全かつスムーズに許可取得が可能
✅ 農地転用ナビ長野では、複数利用者への分割活用もサポートしています。
安心して農地を活用するために、計画段階からご相談ください。