「育成就労制度」とは?特定技能との違いと企業の対応ポイント

現在、「技能実習制度」の見直しとともに、政府は新たな制度として
育成就労制度(仮称)」の創設を進めています。

今回は、その概要と特定技能制度との違い、
企業がどのように対応すべきかについて解説します。


1. 育成就労制度の背景

現行の「技能実習制度」は、国際貢献を目的としながらも、
実態としては労働力確保の手段となっていたという批判が根強くありました。

そのため政府は、より実態に即し、外国人労働者の人権・待遇を重視した
新たな制度を検討しています。


2. 「育成就労制度」の主な特徴(案)

※2025年施行予定。以下は政府案に基づく内容です。

項目育成就労制度(案)技能実習制度特定技能
目的人材育成+労働力確保国際貢献(建前)労働力確保
移行特定技能1号に移行可能原則移行不可(限定的)
期間最長5年(予定)原則3年特定技能1号は5年まで
転職一定条件で可能原則不可条件付きで可能
管理登録支援機関等監理団体登録支援機関

✅ 技能実習よりも柔軟な転職や移行が可能になる見込みです。
✅ 外国人本人のキャリア形成や生活支援にも重点が置かれます。


3. 特定技能との違いは?

「育成就労」と「特定技能」は併存する制度となる予定ですが、
役割分担は次のように整理できます。

  • 育成就労=入門段階
    → 一定の教育・訓練を行いながら労働も可能。
    → 労働者の「準備期間」のような位置づけ。
  • 特定技能=即戦力段階
    → 試験合格・一定の能力が前提。
    → 現場に即応できる人材が対象。

そのため、技能実習→特定技能の流れが、
育成就労→特定技能に置き換わると考えると分かりやすいでしょう。


4. 受入企業が注意すべき点

育成就労制度の導入により、受入企業は次の対応が求められます。

✅ 教育・支援の体制整備

  • 労働だけでなく「教育・訓練」が前提
  • マニュアル整備やOJT計画の策定が必要になる可能性あり

✅ 転職制度への理解と備え

  • 育成就労では、やむを得ない理由での転職が可能になる見通し
  • 外国人本人にとって働きやすい環境の整備が重要

✅ 特定技能との選択

  • 育成就労は“初級”、特定技能は“中級以上”の位置づけ
  • どちらを採用すべきかは人材の成熟度・業務内容に応じて判断

5. 今後の動向に注目を

現在のところ、育成就労制度の正式な制度設計や運用要領は公表されていません。
ただし、2025年中には制度スタートする見込みであり、
制度案はほぼ確定的と見られています。

特に、技能実習を多く利用してきた企業は、
「新制度にどう対応するか」が問われるタイミングです。


まとめ|今が準備のタイミング

「育成就労制度」は、これまでの技能実習制度よりも
実態に即した現実的な制度となる可能性があります。

北信地域でも、制度移行に備えて、

  • 既存の外国人材の状況整理
  • 特定技能への移行支援
  • 育成就労制度に関する情報収集と体制整備

が求められる時期に来ています。

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