外国人労働者を受け入れる制度として長年使われてきた「技能実習制度」。
近年は「実習生の人権侵害」や「実習と就労目的の乖離」などが問題視されてきました。
そのため、政府は2024年に制度廃止と新制度の導入を発表。
今回は、今後注目される「育成就労制度(仮称)」について、最新情報をわかりやすく整理します。
1. 技能実習制度とは何だったのか?
技能実習制度は、1993年にスタートし、
- 開発途上国の人材に技術を移転
- 日本の中小企業に一定期間人材を供給
という「人材育成と国際貢献」を目的とした制度です。
しかし実際には…
- 実習生の低賃金・長時間労働
- 職場からの失踪、失踪後の不法滞在
- 技能習得ではなく単純労働が目的になっているケース
など、多くの課題が指摘されていました。
2. 新制度「育成就労制度(仮称)」のポイント
新制度は、技能実習制度を廃止して導入されるものとして、2025年前後の施行が予定されています。
新制度の方向性(2024年政府原案より)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 目的 | 人材確保型:外国人を戦力として受け入れ、育成する |
| 期間 | 最長5年間(予定):段階的に就労をステップアップ |
| 分野 | 特定技能と同様の分野で展開(介護・農業・建設など) |
| 移動 | 原則、一定条件下で転職が可能に(現行より緩和) |
| 終了後 | 特定技能1号への移行を前提とした設計 |
3. 企業・監理団体・登録支援機関の再編も視野に
新制度では、これまでの「監理団体制度」の見直しも議論されています。
- 悪質な監理団体の排除
- 登録支援機関との一本化や再編成
- 受入企業の支援義務強化
などが検討されており、受け入れる側にも大きな変化が求められます。
4. 対象分野は「特定技能」に準拠予定
育成就労制度は、最終的に**「特定技能1号への移行」を前提**に設計されています。
そのため、農業・介護・建設・宿泊・飲食など、「特定技能で受け入れが可能な12分野」を中心に展開される見通しです。
5. いつから始まるのか?
現在のスケジュールでは:
- 2024年:法改正案の国会提出
- 2025年:新制度の施行・技能実習制度の段階的廃止
が予定されています。
ただし、法案審議や運用準備により、実施時期は前後する可能性があります。
まとめ|「人材確保型」への転換は企業にもチャンスと責任
「人材育成」ではなく「人材確保と定着」を主眼に置く新制度。
企業にとっては:
- 即戦力となる人材の中長期確保
- 支援・教育体制の整備
- 特定技能への移行支援の実施
といった新たな取り組みが必要になります。
📌 次回は「特定技能の対象分野が増える?業界別の拡大動向」をお届けします。
北信地域でも農業や介護現場で大きな影響がある見込みです。お見逃しなく!


