近年、「技能実習制度は実質終了する」との政府発表を受け、
多くの企業や監理団体が対応を迫られています。
その代替として注目されているのが、特定技能制度。
特に実務の現場では、「技能実習から特定技能への移行」が加速しています。
今回はこの移行について、制度の背景と実務での注意点を解説します。
1. 技能実習制度の見直しと今後
「技能実習制度」は、名目上は「国際貢献(技能移転)」を目的とした制度でしたが、
実際には「安価な労働力」として運用されてきたという指摘が多くありました。
政府の対応(2023年~)
- 制度の廃止と「育成就労制度」への移行を検討中
- 実質的に「特定技能」へ一本化する流れ
- 労働者の権利保護・透明性の強化が重視されている
2025年頃を目処に新制度への完全移行が予想されており、現在は過渡期にあります。
2. 技能実習から特定技能への主な移行パターン
パターン1|技能実習修了後、同一業種で「特定技能1号」へ移行
- 技能実習の3年間を修了した外国人が、同じ職場・同一分野で特定技能に切替
- 日本語・技能試験が免除される(実務経験をもって証明)
✅ 最も多いケースであり、企業にとっても即戦力確保が可能です。
パターン2|技能実習中に退職し、別企業で特定技能として就労
- 転職による移行(在留資格変更)も可能
- 移行時に技能評価試験・日本語試験が必要になることが多い
✅ 一度実習を離れた方でも、条件を整えれば再び日本で働く道が開かれます。
3. 北信地域の企業が気をつけるべきポイント
技能実習から特定技能への移行にあたり、企業側には次のような実務上の配慮が必要です。
✅ 就労条件の整備
- 労働契約の見直し(給与・労働時間・社会保険等)
- 技能実習時代よりも厳密な労働法令の順守が求められる
✅ 支援計画の作成
- 外国人本人の生活支援(住居・生活指導・相談窓口の設置)
- 入管への「支援計画書」の提出が必要(委託も可)
✅ 管理体制の見直し
- 監理団体を通じた管理から、企業単独の責任体制へ移行
- 内部管理担当者の選任・教育も求められる場合あり
4. 特定技能への移行が生む地域の変化
北信地域では、すでに多くの農業・食品加工・宿泊業などの事業所が、
特定技能人材への移行・採用を進めています。
その背景には、
- 地元での人材確保の難しさ
- 技能実習制度の終了による先行対応
- 長期的な雇用戦略の見直し
といった地域事情があり、移行は今後ますます主流となると見られています。
まとめ|「移行」は一時対応ではなく未来への投資
技能実習から特定技能への切替は、単なる制度対応ではなく、
企業と地域が持続可能な労働環境を築く第一歩です。
制度の正しい理解と、実務的な備えが、
外国人にとっても、受け入れる企業にとっても大きな安心につながります。
📌 次回は、「特定技能制度と“育成就労制度(新制度)”の違いと注意点」について詳しくお伝えします。
新制度の登場によって、受入れ企業の選択肢も大きく変わっていく見込みで


