医療の言葉が通じない不安|外国人が抱える医療現場の課題とは?

北信地域に限らず、外国人住民にとって医療機関の受診は非常にハードルが高い場面です。
日本語がうまく通じない中での病状説明や治療方針の理解には、大きな不安が伴います。

今回は、医療・福祉の分野における外国人支援の現状と課題、そして可能な支援策を整理します。


1. 外国人が医療機関で直面する主な課題

(1)言語の壁

  • 症状を伝えられない/医師の説明がわからない
  • 医療用語が多く、翻訳アプリでも限界がある

(2)制度の理解不足

  • 健康保険制度のしくみ(自己負担割合など)を知らない
  • 医療扶助や受診券制度が活用されていない場合もある

(3)受診控えや誤診への不安

  • 誤解による診断ミス・服薬ミスのリスク
  • 言葉が通じないことを理由に、病院に行くこと自体をあきらめてしまう人も

2. 医療現場の対応状況(北信地域の例)

✅ 通訳の配置状況

  • 長野市や中野市では、医療通訳派遣サービスを一定数実施
  • 対応言語はポルトガル語・英語・中国語などが中心で、
    ネパール語やベトナム語は未対応のケースも

✅ 多言語対応の工夫

  • 問診票の多言語化(厚労省提供フォーマットの活用)
  • 医療用語の指さし会話シートの導入

✅ 医療従事者向け研修

  • 地域によっては「やさしい日本語」や多文化医療に関する講習を実施

3. 医療と福祉をつなぐ支援のあり方

地域支援団体の役割

  • 受診同行(通訳がわり)、診療所の紹介
  • 通院後の薬の飲み方説明やフォローアップ支援

自治体の取り組み例

  • 外国人向け健康相談会(年1〜2回)
  • 乳幼児健診や母子手帳の多言語配布

4. 行政書士が関わる支援の場面とは?

行政書士は医療の専門職ではありませんが、
外国人住民の「制度利用」や「説明支援」において重要な役割を果たすことがあります。

支援内容支援対象解説
保険制度の説明外国人本人・家庭国民健康保険・後期高齢者制度の仕組み、加入手続き
書類翻訳・同行支援高齢者・日本語不自由な方通院・検診・行政窓口の支援
福祉制度の案内妊産婦・高齢者など医療扶助・子育て支援・訪問介護制度などの申請補助

✅ 医療と行政の「言葉の隙間」を埋める役割が、今後さらに求められます。


まとめ|安心して「病院に行ける地域づくり」をめざして

言葉の壁を理由に医療を避ける…
そんな状況は、外国人に限らず地域全体にとっても望ましいことではありません。

医療・行政・支援団体・専門職が連携し、
**「誰でも安心して医療を受けられる地域」**の実現に向けた体制づくりが求められています。


📌 次回は、「住まい」に関する課題と支援を取り上げます。
アパートの契約トラブルや、住民トラブルを未然に防ぐための工夫を紹介予定です

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