【医療と法務|ALS 第1回】
ALSの診断を受けたときに最初に考える法的手続き
ALS(筋萎縮性側索硬化症)は、身体の自由が徐々に失われていく進行性の難病です。
診断を受けた直後は、今後の治療や生活への不安が大きくなる一方で、時間とともに意思表示が難しくなっていくという特性があります。
そのため、できるだけ早い段階で「自分の意志を確実に残す」ための法的手続きを検討することが、自分自身の尊厳と家族の安心を守るためにとても重要になります。
❶ 公正証書遺言の作成
ALSの進行によって、筆記・会話が困難になる前に「遺言」を公正証書で作成しておくことをおすすめします。
- 自筆証書遺言では困難な署名や日付の記載が必要ですが
- 公正証書遺言なら、音声や筆談でも意志を伝えることができます
- 公証人と証人2名による面前確認があるため、有効性が高いのが特徴です
❷ 医療や延命に関する意思表示
ALSでは「胃ろう」や「人工呼吸器」の導入について、自分の意思が尊重されるかどうかが大きな分かれ道になります。
- 口頭では伝えられなくなる前に、書面や動画で方針を示しておくことが大切です
- 事前指示書、尊厳死宣言書、公正証書等の形式で残す方法もあります
❸ 任意後見契約・死後事務委任契約
将来、自分が意思決定できなくなった場合に備えて、信頼できる人に手続きを任せておくための契約です。
- 任意後見契約:財産管理や生活支援を法的に委任する契約(本人の判断力があるうちに締結)
- 死後事務委任契約:葬儀や住居の整理、行政手続きなどを本人の死後に行ってもらう契約
これらの契約は、おひとり様世帯や高齢夫婦のみの世帯において特に有効です。
🔑 まとめ|ALSと診断されたときに整えておきたい3つの柱
- 遺言(公正証書遺言で確実に)
- 医療意思表示(延命治療の希望の明示)
- 信頼できる人への委任(任意後見・死後事務)
ALSと向き合うには、医療と生活、そして法務が密接に関わってきます。
迷いや不安があれば、どうか一人で抱え込まず、私たちのような専門家にご相談ください。
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