Case 07|独身で療養中の方が“家族以外”への想いを遺したケース

はじめに

独身の方や、身寄りの少ない方にとって、遺言は「家族以外の大切な人へ想いを伝える手段」としても役立ちます。
医療に理解のある行政書士として、療養中の方の体調や生活リズムに配慮しながら、
「誰に何を残すか」「どんな想いを伝えるか」を整理するお手伝いをしています。


想定事例|「長年の友人や支援してくれた人へ感謝を伝えたい」

事例:小林さん(58歳・女性/長野市在住)

小林さんは独身で、一人暮らし。
慢性の心臓疾患に加え、がん治療を継続中です。
日々の生活や通院は大変ですが、趣味や地域の友人との交流を大切にして過ごしていました。

ある日、ふと考えました。

「私がもし先にいったら、助けてくれた人たちに感謝を伝えたい」

親族は少なく、財産も大きくありませんが、
長年支えてくれた友人や地域の知人に、自分の思いを形として残したいと考え、遺言作成を決意しました。


遺言に整理した内容

小林さんは次のことを整理しました。

  • 親族以外の友人や地域の知人への金銭的な遺贈
  • 趣味で集めた資料や作品の引き継ぎ
  • 「ありがとう」の気持ちを付言事項として記載
  • 支援してくれた医療スタッフやボランティアへの感謝のメッセージ

財産の内容だけでなく、**気持ちを伝える文章(付言事項)**に重点を置きました。
文字にすることで、自分の想いが具体的に残ることが、小林さんにとって安心感につながりました。


気持ちの変化

作成を進めるうちに、小林さんはこう話してくださいました。

「感謝の気持ちを伝えられることで、気持ちが軽くなりました。
体調が悪い日もありますが、少し前向きになれます」

遺言を作ることで、「残すべきもの」と「伝えたい想い」が整理され、
療養中の生活に心の安定が生まれました。


医療に理解のある行政書士として

医療現場の声に触れる中で、治療と生活の両立に悩む方々や、
ご家族や身近な人を思う温かい気持ちに数多く出会ってきました。

独身で療養中の方には、

  • 体調に合わせた短時間の打ち合わせ
  • 必要書類の整理・公証人との連絡代行
  • 気持ちを形にする文章のアドバイス

など、負担をできるだけ減らす配慮を大切にしています。


まとめ

独身で療養中の方にとって、遺言は「財産を残すだけの手段」ではありません。
大切な人に感謝や想いを伝える手段としても有効です。

小林さんのように、療養生活の中で少しずつ整理し、形に残すことで、
心が落ち着き、安心して日々を過ごせるようになります。

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