相続税がかかりそうな預金がある場合の対処法
― まず何を確認し、どう動くべきか ―
相続において、
「預金が多いので相続税がかかるかもしれない」
「申告が必要なのか分からない」
と不安に感じる方は少なくありません。
預金が多額の場合、早い段階から
税務を意識した相続手続きが重要になります。
まず確認すべきことは「相続税がかかるかどうか」
相続税には、すべての相続にかかるわけではなく、
基礎控除額を超えた場合にのみ課税されます。
✅ 相続税の基礎控除のしくみ
3,000万円 +(600万円 × 法定相続人の数)
この金額を
✅ 預金
✅ 不動産
✅ 株式
✅ 保険金
✅ 借入控除後の遺産額
が超えるかどうかが、
申告の要否の出発点になります。
相続税がかかりそうな場合、最優先で行うこと
✅ ① 財産の全体像を把握する
「預金が多そう」という感覚だけでは判断できません。
まずは、
- 預金残高
- 不動産評価額
- 保険金
- 株式等
を合算し、相続財産の概算額を把握します。
✅ ② 相続開始時点の残高証明書を取得する
相続税申告では、
「亡くなった日時点の預金残高」
が課税対象となります。
各金融機関から
相続開始日の残高証明書を取得する必要があります。
✅ ③ 名義預金の確認
次のような預金は、
「実質的に被相続人の財産」とされる可能性があります。
✅ 配偶者名義
✅ 子名義
✅ 孫名義
✅ 管理していた口座
いわゆる名義預金は、相続税計算に含まれる可能性があり、
要注意ポイントです。
預金は「簡単に分かる財産」だからこそ注意
預金は、
✅ 証拠が明確
✅ 金額が確定的
✅ 税務署が把握しやすい
という特徴があり、
相続税調査で最もチェックされやすい財産です。
相続税がかかりそうな場合の注意点
❌ 勝手に分けない
相続税申告前に預金を分けると、
税額計算が複雑になります。
❌ 解約・移動は慎重に
無断引出しや名義変更は、
トラブルの原因になります。
❌ 遺産分割未確定でも期限は来ます
相続税の申告期限は、
相続開始から10か月以内
です。
協議が終わっていなくても
期限は延びません。
行政書士ができるサポート
行政書士は、次の実務を担います。
✅ 預金残高の調査整理
✅ 金融機関ごとの相続書類準備
✅ 相続関係説明図作成
✅ 戸籍収集
✅ 遺産分割協議書作成
✅ 税理士への橋渡し
税務は税理士業務です
次の内容は、税理士対応となります。
❌ 相続税額の計算
❌ 節税対策の判断
❌ 申告書の作成
❌ 税務署対応
行政書士は、税理士と連携して相続を支援します。
まとめ
預金が多い場合に大切なのは、
✅ 財産を正確に把握すること
✅ 早期に専門家に相談すること
✅ 不用意な引出しをしないこと
です。
「相続税がかかりそう」と感じた時点が、
相談のベストタイミングです。

