戸籍の読み方|相続手続きで「どこを」「どう見るか」が分かります
相続手続きを進めると、必ず目にするのが「戸籍謄本」や「除籍」「改製原戸籍」です。
ところが、
- 文字が古い
- 記載方法が分からない
- 人間関係が把握できない
- どれを見ればよいのか分からない
と感じる方も少なくありません。
戸籍は、単なる「家族一覧」ではなく、
法的な身分関係を証明する「公的な履歴書」
のようなものです。
ここでは、相続の場面で知っておきたい「戸籍の読み方」をわかりやすく解説します。
戸籍を読む前に知っておく基礎知識
戸籍の種類
| 種類 | 内容 |
|---|---|
| 戸籍謄本 | 現在有効な戸籍 |
| 除籍謄本 | 全員が除かれた戸籍 |
| 改製原戸籍 | 法改正前の古い戸籍 |
相続では、この3つ全てを確認する必要があります。
まず見るべき3つのポイント
① 戸籍の「筆頭者」
戸籍の一番上に記載されている人です。
※相続人であるとは限りません。
② 被相続人の「身分事項欄」
最重要ポイントです。
ここに
- 出生
- 婚姻
- 離婚
- 認知
- 養子縁組
- 転籍
- 死亡
などの履歴が時系列で載っています。
③ 子の記載欄
ここで、
- 子の数
- 生年月日
- 認知の有無
- 養子かどうか
が分かります。
実務で見る代表的な表記例
◇ 認知
「認知」と記載されていれば、婚外子であっても法定相続人です。
◇ 養子縁組
「○年○月○日 養子縁組」とあれば実子同様に相続権があります。
◇ 離婚・再婚
元配偶者名、再婚日が確認できます。
◇ 転籍
1か所の戸籍だけ見ても意味がありません。
転籍の履歴をたどって、過去の戸籍を取得する必要があります。
◇ 代襲相続
相続人となるはずだった子が先に亡くなっている場合、
その子の「死亡」記載が重要です。
よくある読み違い・誤解
❌ 「今の戸籍だけ」見てしまう
過去の婚姻歴や前婚の子は消えています。
❌ 名前が似ている人を同一人物と勘違い
同名・改名に注意が必要です。
❌ 養子を「血縁でないから相続人ではない」と誤解
法律上は実子です。
❌ 認知が見落とされやすい
小さな文字で記載されていることもあります。
読み取りの実務ステップ
ステップ① 最新の戸籍を確認
→ 家族構成と現状確認
ステップ② 身分事項を追う
→ 過去の婚姻・子・転籍を確認
ステップ③ 転籍をたどる
→ 改製原戸籍・除籍を取得
ステップ④ 家系図化する
→ 相続関係説明図を作成
それでも分からないときは
戸籍の読み間違いは、
- 相続人漏れ
- 手続きやり直し
- 無効になるリスク
に直結します。
「合っているか不安」「読みきれない」と感じたら、
行政書士による戸籍のチェックをご利用ください。
まとめ|戸籍は「見方」がすべてです
戸籍は、見る人によって
単なる紙の束にも、事実の地図にもなります。
相続で必要なのは、
“集める”ことより、
“正しく読む”こと。


