行政書士が税理士に引き継ぐタイミングとは?
― 相続手続きが「税務」に入る瞬間を見極める ―
相続手続きは、
✅ 戸籍の収集
✅ 相続人の確定
✅ 財産の調査
✅ 遺産分割協議書の作成
といった行政書士業務から始まり、
最終的に税務の世界へとバトンが渡されます。
なぜ引継ぎのタイミングが重要なのか?
相続税には、
10か月以内の申告期限
があります。
引き継ぎが遅れると、
・申告期限に間に合わない
・節税策が限られる
・追加費用が発生する
などの不利益が生じかねません。
行政書士の役割と税理士の役割
まず、両者の役割を整理します。
行政書士が主に担当すること
✅ 戸籍収集・相続人確定
✅ 相続関係説明図作成
✅ 財産調査・目録作成
✅ 遺産分割協議書作成
✅ 名義変更の書類作成支援
✅ 税理士への引継資料作成
税理士が担当すること
✅ 相続税の申告書作成
✅ 税額計算
✅ 税務署対応
✅ 節税対策の判断
✅ 評価の最終決定
税理士への引継ぎが必要になる「具体的タイミング」
✅ タイミング① 財産総額が基礎控除を超えそうなとき
相続財産が、
3,000万円 +(600万円 × 相続人の数)
を超えそうな場合、
税理士への引継ぎを検討すべきタイミングです。
✅ タイミング② 名義預金・海外財産が見つかったとき
次の財産が見つかったら早めの引継ぎが安全です。
✅ 名義預金
✅ 海外不動産
✅ 暗号資産
✅ 非上場株式
✅ タイミング③ 不動産評価が難しいとき
- 広大地
- 借地
- 賃貸不動産
- 地積不明
- 古い登記
こうしたケースは、早期の税理士関与が欠かせません。
✅ タイミング④ 準確定申告が必要なとき
✅ 事業収入
✅ 不動産収入
✅ 株取引
があった場合、
4か月以内の準確定申告が発生します。
✅ タイミング⑤ 相続税申告前に分割がまとまらないとき
期限(10か月)までに
分割協議が難航している場合、
税理士が未分割申告の指示を行います。
行政書士から税理士に引き継ぐ際に渡す資料
行政書士が整理して引き継ぐのは、
✅ 戸籍一式
✅ 相続関係説明図
✅ 財産目録
✅ 不動産資料
✅ 預金残高証明
✅ 遺産分割協議書案
などです。
行政書士が「引き継がない」こと
以下は行政書士の業務範囲外です。
❌ 相続税額の算定
❌ 節税スキームの提案
❌ 申告書の作成
❌ 税務署折衝
よくある失敗パターン
❌ 申告直前に税理士へ相談
→ 対応が間に合わない
❌ 完全に分割してから引継ぎ
→ 節税余地が消える
❌ 財産調査不足のまま引継ぎ
→ 再調査で手戻り
理想的な専門家連携フロー
相続開始
↓
行政書士:相続人・財産調査
↓
基礎控除超過?
↓
YES → 税理士へ引継ぎ
↓
評価・申告準備
まとめ
相続において、
税理士に「いつ渡すか」は
非常に重要です。
早すぎず、遅すぎず。
これが、
行政書士と税理士の連携のポイントです。

