相続手続きを自分で進める際の基本的な流れと注意点
~行政書士が解説する「つまずきやすい期限と手続きスケジュール」~
はじめに
ご家族が亡くなられたあと、避けて通れないのが「相続手続き」です。
銀行口座の名義変更や不動産登記、遺産分割協議など、法律に基づいた手続きが多数あり、期限の定めがあるものも少なくありません。
ご自身で手続きを進めることも可能ですが、順序や期限を誤ると再提出や手続き無効になる場合もあります。
この記事では、行政書士の立場から「相続手続きを自分で進める際の基本的な流れ」と「期限・スケジュール管理のポイント」を解説します。
相続手続きの全体スケジュール(目安)
| 手続き内容 | 期限・時期の目安 | 主な提出先 |
|---|---|---|
| 死亡届の提出 | 7日以内 | 市区町村役場 |
| 年金受給停止・保険金請求 | できるだけ早く | 年金事務所・保険会社 |
| 相続人・財産の調査 | 1~2か月以内 | – |
| 遺言書の確認・検認 | 遺言書発見後すぐ | 家庭裁判所(自筆証書の場合) |
| 相続放棄・限定承認 | 3か月以内 | 家庭裁判所 |
| 準確定申告(故人の確定申告) | 4か月以内 | 税務署 |
| 遺産分割協議 | 目安:3~6か月以内 | 相続人全員で実施 |
| 相続税申告・納付 | 10か月以内 | 税務署 |
| 不動産の相続登記 | 義務(原則10か月以内) | 法務局 |
※相続登記は令和6年4月から義務化されました。放置すると10万円以下の過料の対象となることがあります。
ステップ①|遺言書の有無を確認する
相続の最初の分岐点は「遺言書があるかどうか」です。
- 公正証書遺言:そのまま手続きに利用できます。
- 自筆証書遺言:家庭裁判所で「検認」が必要(※検認前に開封しないこと)
- 遺言書がない場合:相続人全員による遺産分割協議が必要です。
📌 注意点
自筆証書遺言を見つけた場合、開封前に家庭裁判所へ。
勝手に開封すると過料(5万円以下)が科されることがあります。
ステップ②|相続人と財産を調べる(1~2か月以内)
相続人の範囲は法律で定められています。戸籍をさかのぼって確認し、「誰が相続人か」を確定させます。
あわせて、財産の全体像も早めに整理します。
- 不動産(土地・建物)
- 預貯金
- 有価証券・株式
- 車・貴金属などの動産
- 借入金などの負債
📌 ポイント
負債が多い場合は「相続放棄」を検討できます。
家庭裁判所への申述期限は相続開始を知った日から3か月以内です。
ステップ③|遺産分割協議を行う(3か月~6か月以内)
遺言書がない場合、または一部の財産が遺言に記載されていない場合、
相続人全員で「遺産分割協議」を行います。
協議の流れ
- 相続人全員が参加して内容を確認
- 合意内容を「遺産分割協議書」にまとめる
- 相続人全員が署名・押印
📌 行政書士のサポート内容
- 相続関係説明図・財産目録の作成
- 遺産分割協議書の文案作成
- 必要書類の収集代行
ステップ④|名義変更・登記などの実務手続き(6か月~10か月以内)
協議がまとまったら、具体的な名義変更を行います。
- 不動産の相続登記(法務局)
- 銀行口座の解約・名義変更
- 自動車の名義変更(運輸支局)
- 保険金や年金の手続き
📌 重要
相続登記は義務化されており、原則として相続開始から10か月以内が目安です。
登記を怠ると10万円以下の過料対象となることがあります。
ステップ⑤|税務関係の確認(10か月以内)
被相続人に確定申告が必要な場合、準確定申告を4か月以内に行います。
また、相続税が発生する場合は相続開始から10か月以内に申告・納付が必要です。
税務申告が必要かどうかは、遺産の総額や相続人の数によって異なります。
不明な場合は税理士への相談が望ましいでしょう。
よくあるトラブルと対策
| よくある問題 | 原因 | 防止策 |
|---|---|---|
| 戸籍を集めきれず相続人確定が遅れる | 取得範囲の誤り | 行政書士へ調査依頼で効率化 |
| 相続放棄の期限を過ぎてしまう | スケジュール管理不足 | 死亡日から3か月以内を厳守 |
| 協議がまとまらない | 相続人間の認識差 | 専門家が中立的に整理・文案作成 |
| 銀行手続きで書類不備 | 押印や添付漏れ | 提出前に行政書士が書類チェック |
専門家に相談すべきタイミング
- 相続人の中に行方不明者・海外在住者がいる
- 遺言書と財産内容が一致しない
- 相続人間で意見が分かれている
- 不動産・事業資産など評価が難しい
行政書士は、相続人調査・財産目録作成・遺産分割協議書作成など、
相続の「事務と書類面」を整理し、期限内のスムーズな完了を支援します。
まとめ|期限管理でトラブルを防ぐ
相続手続きは「順序」と「期限」が非常に重要です。
期限を過ぎると選択肢が狭まったり、追加の費用や時間がかかる場合もあります。
行政書士事務所FLWでは、
- 相続手続きの全体スケジュール作成
- 書類の収集・作成サポート
- 期限内完了を見据えた進行管理
を行い、「自分でできる部分」と「専門家に任せる部分」を明確に整理します。
相続手続きを確実に、そして安心して進めたい方は、まずはご相談ください。
📞 行政書士事務所FLW
相続・遺言サポート
- 相続人調査・財産目録作成
- 遺産分割協議書の作成
- 相続登記準備書類の整備
- 公正証書遺言の作成支援
初回相談では、現状と期限スケジュールを一緒に整理し、最適な進め方をご案内いたします。


