「財産目録」って何?
~相続や遺言書作成に役立つ財産のリスト~
相続や遺言の準備を進めるとき、よく出てくるのが「財産目録(ざいさんもくろく)」という言葉。
聞きなれないかもしれませんが、これを作っておくと相続手続きがとてもスムーズになります。
この記事では、財産目録とは何か、なぜ必要なのか、どんな内容を書くのかをわかりやすく解説します。
■ 財産目録とは?
一言でいうと、自分の持っている財産を一覧にしたものです。
預貯金や不動産、車、株式、保険などの「プラスの財産」だけでなく、借金やローンなどの「マイナスの財産」も含めて記載します。
■ なぜ財産目録が必要なの?
- 遺言書を作成するときに添付することで、遺産の分け方が明確になる
- 相続人が何をどう引き継ぐか把握しやすくなる
- 不動産や預金の名義変更、相続税申告など、各種手続きの基礎資料になる
■ どんな内容を記載するの?
財産の種類ごとにまとめると、見やすくなります。
財産の種類 | 記載内容(例) |
---|---|
預貯金 | 銀行名・支店名・口座番号・残高 |
不動産 | 所在地・地番・登記内容(固定資産評価額) |
有価証券 | 銘柄名・証券会社・株数 |
保険 | 保険会社・契約者・受取人・保険金額 |
動産 | 車・貴金属・美術品など(価値のあるもの) |
借金 | 金額・債権者名・契約内容 |
※「概算金額」や「不明な項目」も書いて構いません。あくまで把握のための資料です。
■ 書き方に決まりはあるの?
財産目録には法的な形式の決まりはありません。
手書きでもパソコンでもOKで、エクセルなどで一覧にしておくのも便利です。
ただし、公正証書遺言に添付する場合は署名・押印が必要になります。
■ 早めの作成がおすすめな理由
- 元気なうちに自分で財産を把握できる
- 不要な財産(使っていない口座など)を見直すきっかけになる
- 家族にとって、相続のトラブルや混乱を防ぐ大きな助けになる
■ まとめ
財産目録は、将来の相続や遺言作成を考えるうえでとても大切な準備書類です。
難しく考えず、**「自分の持ち物リスト」**を作る感覚で始めてみましょう。
作成が難しい方は、行政書士が丁寧にサポートいたします。お気軽にご相談ください。
